フィラリアの予防のお話です。
飼い主さんで予防について誤解認識がある方もいらっしゃるので
今年は当院で予防の注意点を作成し飼い主さんに、お渡しさせて
もらいました。
飼い主さんの誤解認識で多かった内容
疑問
①フィラリアの薬を飲むと1ヶ月間蚊にさされないのでは?
②9、10月まで飲ませればもう大丈夫じゃないの?
③去年しっかり予防しているから、血液検査はいらないんじゃないの?
答え
①フィラリアの薬は、持続して1カ月効果があるものではなく
前の月に感染したフィラリアを、飲ませた日に殺すお薬です。
そして蚊に刺されなくなる、お薬ではありません。
当然、飲ませた次の日に感染してしまう可能性もあります。
それは翌月飲ませる薬で殺す。それを蚊の吸血が終わるまで
続けるわけです。
②一番怖い考え方です。山形では10/15まで蚊に吸血される
というデータがあります。特に寒くなると蚊も子孫を残すため
にこれまで以上に人、動物を刺す傾向にあります。
必ず11月に最終の薬を飲ませて予防を終了させましょう。
11月に飲ませ忘れた場合は12月飲ませて終了にしてください。
③フィラリアの薬を前年度飲ませていても、実際は陰で出して
しまっていた、また吐いていたなど薬を吸収できなかった場合
感染してしまっている可能性が出てしまいます。
次の年には小さなフィラリアが血管内で成虫になり、子を産んで
増殖してしまっていることがあります。
そのような状態にフィラリアの薬を飲ませることで、フィラリア
が死んで血栓を作ったり、死んだフィラリアに対してアレルギー
反応を起こしたりで命にかかわることもあります。
血液検査は、前年度確実に予防できたか確認するための検査に
なります。(フィラリアの薬は必ず獣医師が検査を行ってから、処方
しなければいけない薬です。)
今年、当院でお渡していた「~知らないと怖い話~」です。
今年11月に最終で飲ませて、来年度もしっかり予防しましょう。
予防は、「錠剤」「おやつタイプ」「注射」で行っています。